北尾吉孝日記

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イスラエルでは先週火曜日に議会選挙が行われ、中道政党の躍進が見られたわけですが、今後如何なる新政権が樹立されるのかと、今その連立協議の行方に注目が集まっています(※1)。
此のイスラエルを巡る動向を考える場合、「2期目に入ったオバマ政権が、イランの核問題にどう対処するつもりなのか」とか、あるいは「6月に予定されるイランの大統領選挙で、誰が新しい大統領に選ばれ、はたして、イランの核開発計画に変化は起きるのか」とか、あるいは「ネタニヤフ首相が昨年9月末の国連総会で定めたレッドライン(イランが越えてはならない一線)について、今年の春から夏に掛けてイスラエルは如何に対処するのか」といったところが短期的には焦点になってくるでしょう(※2/※3)。
唯、これから20年、30年を見た時に最も大きな変化を齎す要因となり得るのは、先日も『大転換の年に当たって』や『バーレーン出張を終えての雑感』等で指摘したように、やはり所謂「シェールガス革命」ではないかと思います。
即ち、世界中で此のシェールガスの開発がコスト的にも見合うようになり更なる進展が図られた時、「元々イスラエルとの結び付きが強い米国の中東に対する政策が如何に変わって行くのか」とか、あるいは「当該革命の下、アラブの原油価格がどのように動き、そしてその中でアラブとイスラエルの勢力バランスがどうなって行くのか」といった部分です。
昨年公表された国際エネルギー機関(IEA)の年次報告の予測で言えば、「米国が2017年までにサウジアラビアを抜き、世界最大の産油国になる」とか、あるいは「2030年頃までには米国が純石油輸出国になる」とか、あるいは「2035年までには中東産原油の約90%がアジア向けとなる」ということの方が、私にとっては一時的な「中道政党参加で対イラン軟化へ 原油相場も安定の見方」といった類の視点に立つよりも大事なことであると思っています(※4/※5)。

参考
※1:2013年1月30日日本経済新聞『「イスラエル軍機が領空侵犯」 レバノンが声明 国境周辺攻撃の報道も
※2:2013年1月23日NHK解説委員室ブログ 時論公論「イスラエル総選挙と中東の今後
※3:2012年10月18日北尾吉孝日記『現実味帯びる「対イラン軍事攻撃」
※4:2012年11月12日ロイター「米、2017年までに世界最大の産油国に=IEA
※5:2013年1月27日日経ヴェリタス「イスラエル、連立協議が加速 中道政党参加で対イラン軟化へ、原油相場も安定の見方」




 

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