北尾吉孝日記

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先週木曜日の衆院予算委員会、安倍総理は「健康のためとはいえ、突然首相を辞め、大きな迷惑をかけた。日本中から厳しい批判をいただき、私の自信と誇りは粉々に砕け散った」と07年の辞任時を振り返ったと報じられています(※1)。
今、安倍総理の顔付きを見、発言を聞いていて思うのは、前回の首相当時に比して大変元気になっておられるということです。
安倍総理は10代で潰瘍性大腸炎という難病を発症し、第1次安倍内閣においてはその持病が最悪の状態になり回復の兆しもなかったそうですが、現在の「もう健康体といってもいい状態」の彼は嘗てとは別人のような印象を受けます(※2)。
やはり指導的立場に就くべきは、体力・気力・知力の充実した人物であって、健康(体力)をベースとして気力・知力を備えていることが非常に大事です(※3)。
そして、此の三力が揃った時に人間として初めて大きな仕事が出来るのではないかと思われ、今の安倍総理にはそれが揃ってきているような気がします。
現在の70%を超える内閣支持率は大いに結構なことであり、是非とも安倍総理には世界の中の日本という意識を持って、様々な意味で非常に難しい状況にある日本の舵取りを上手に行って頂きたいと思う次第です(※4)。
国内外における経済問題への対応のみならず、深刻化する中韓露との領土問題や核兵器開発を進める北朝鮮問題等の国際政治的なものへの対応、そしてまた国内政治においては何としても夏の参院選で勝利を収め自公で過半数を奪取し、強いリーダーシップを発揮し得る「ねじれ」無き状況において、前向きな政策をどんどん打って貰いたいと思っています。
“so far, so good”というのが第2次安倍内閣に対する私のコメントの一つであって、景気低迷から脱すべく此の数ヶ月の内に少し浮揚出来たのですから、これまでのところは非常に有意な政策運営であったと捉えています。
唯、これから大事になってくるのは、構造改革等による潜在成長率上昇を齎す政策の積極的な執行であり、具体的に言うならば、先ず第一にTPP参加の意思表明を即刻行うべきでしょう(参考:2012年11月29日北尾吉孝日記『衆院選争点に対する私の考え方~原発、TPP、国防軍~』)。
次に、『日本の移民政策と人口増加策について』(2010年4月12日)や『少子高齢化時代における社会保障制度の在り方』(2011年12月16日)といったブログでも指摘した通り、少子高齢化に向かう日本が抱える問題の解決には移民政策に拠るしかないのですから、当該政策に対してもう少し前向きに持って行くということが必要ではないかと思います。
三つ目は、現下の激動する国際情勢において様々な事柄を適切に判断すべく戦後GHQに押し付けられた現行憲法の改正に踏み切るということ(参考:2012年9月28日北尾吉孝日記『NHKドラマ「吉田茂」と日本の領土問題~愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ~』)、そしてまた憲法改正と共に、戦後数年以内に作られたような時代錯誤で生産性上昇の障害となっている法律を根本的に見直すということです(参考:2012年12月12日北尾吉孝日記『日本官僚制の問題点~東電福島原発事故と笹子トンネル崩落事故~』)。
後者の具体例としては、「農地法」(法令番号:昭和二十七年七月十五日法律第二百二十九号)や「漁業法」(法令番号:昭和二十四年十二月十五日法律第二百六十七号)といったものが挙げられますが、そうした我々の血税をずっと無駄遣いし続けてきた様々な「天下り・わたり」先の根拠法等々、あらゆるものを根本的に見直し法体系そのものを抜本的に変えて行くべきだと思っています(※5)。
ドイツの財政学者アドルフ・ワグナーの言う「国家経費膨張の原則」に従って増え続けてきた日本の国家経費は、此の「天下り・わたり」システムを裏付ける根拠法を切り捨て修正を加える中で大幅に節減出来るのではないかと思います(※6)。
是非とも安倍総理には、潜在成長率上昇を齎す上記3点を着実に遂行して貰いたいと思う次第です。

参考
※1:2013年2月8日読売新聞「傲慢だった、自信と誇りも粉々…首相、辞任回顧
※2:2012年9月1日日本消化器病学会『健康情報誌「消化器のひろば」
※3:2011年7月5日北尾吉孝日記『新しい日本を目指せ!
※4:2013年2月10日読売新聞「内閣支持率71%、2回連続上昇…読売世論調査
※5:2012年12月12日北尾吉孝日記『日本官僚制の問題点~東電福島原発事故と笹子トンネル崩落事故~
※6:2011年3月25日北尾吉孝日記『中国古典から見る政治の三要素




 

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