北尾吉孝日記

『いま日本に国士あり』

2014年7月22日 17:05
この記事をシェアする

此の連休中に10冊位の本を読みました。その内の一冊が文部科学大臣・下村博文さんがお書きになられた『9歳で突然父を亡くし新聞配達少年から文科大臣に』(海竜社)という本であります。
当該書籍において印象に残った箇所は沢山あったのですが、中でも「えー!本当?」と多くの人が意外に思われるであろう統計数字が多数ありましたので、本ブログでは先ずその幾つかを引用し以下ご紹介して行きたいと思います。

①「大学全入時代」と言われるのに、わが国の大学進学率は五一%と決して高くない。OECD諸国の平均は六二%であり、国際的に見ればむしろ低いのである。
②子供の貧困率は一九八五年の一〇.九%から二〇〇九年の一五.七%へと少しずつ上昇してきた。一五.七%というのは大変な数字だ。(中略)「六人に一人の子供が貧困に陥っている」ということである(※参考…相対的貧困率:OECDの作成基準に基づき等価可処分所得-世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得-の中央値の半分に満たない世帯員の割合を算出したものを用いて算出)。
③先進諸国の中でわが国は、海外に行く留学生の数が減っている稀有な国である。(中略)一〇年前のピークの頃は八万人を超えていたのが、今は六万人を切っている。特にアメリカの大学に在籍する日本人学生数は減少の一途をたどり、一〇年前の二分の一以下、約二万人にまで落ち込んでしまった。人口が日本の半分以下の韓国は、海外留学生の数は日本の二倍に達し、中国に至っては一〇倍である。
④「生産人口」については、現在、一五~六四歳の生産年齢人口は約八〇〇〇万人であるが、それが五〇年後の二〇六〇年には約四〇〇〇万人と半減すると予測されている。また、労働力率(一五歳以上人口に占める労働力人口)の比較でも、アメリカの六四.一%に対してわが国は五九.三%と高い水準にはない。
⑤小中のみ公立で高校から私立に行ったとして、大学まで含めて一人当たり約一三〇〇万円かかる(中略)。非正規雇用の家庭が、実際に子供を二人、大学まで行かせられるかというと、今の(所得水準の)ままではかなり厳しいという課題がある。
⑥今は高齢者に対して(年間一人当たり)約二三六万円の(財政)支援がある。年金、医療、介護といった社会保障費が多い。これに対して幼稚園児は約三〇万円、小中高校生が約九二万円、大学生が約九四万円で、お年寄りにとっては恵まれた環境であるが、子供や若い人たちは軽視されている状況が(日本では)ある。
⑦このままの状態が続いた場合、六〇年後にどうなるか(中略)。人口構造的には、少子化・高齢化の影響で子供の数が減り、一五~六四歳の社会を支える主役の層が半減する。高齢者の割合は四割を超える。人口の総数が減り、GDPは二七二兆円に、国の税収は二四兆円に落ち込んでしまう。
⑧わが国の教育への公財政支出は現在、GDP比で三.八%とOECD諸国(平均五.八%)で最低の水準にとどまっている。公財政支出が少ないということは、その分、家計の負担が重いことを意味する。

上記してきた統計数字を見て言えるのは、日本教育の抜本的な改革が急務であるということ、そしてもう一つは人口減少・少子高齢化社会に向かう日本の状況に対し如何に取り組んで行かねばならないか、その為に国の財政はどうあるべきかということです。
本書は好著で様々な角度から非常に示唆に富むものでありますが、更には下村大臣が「なぜ政治家を志したか」に関する子供の頃からの思いも多く書かれています。大臣は「私自身がそうであったように、夢と希望、そして志があれば、どんな逆境に置かれようとも必ず乗り越えていける。私はこの思いをできるだけ多くの人と分かち合い、厚い雲のように垂れ込めた日本社会の閉塞感を吹き飛ばしたいのである」と述べられ、また「今後いかなる職責にあろうとも、日本国の自己実現のために、そして国民の幸せのために、不断の精進を続ける覚悟である」とも言われています。
世のため人のために身命を投げ打って尽くし、本当に国を引っ張って行くことが出来る国士が大臣しかも日本の将来にとって極めて重要な文部科学大臣として指導的な役割を担われていることを、一日本人として喜ばしく思いました。




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.