北尾吉孝日記

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平成7年度より文化庁が毎年実施しているもので、今回19回目となる「国語に関する世論調査」(全国 16 歳以上の男女対象)の結果が、先月24日に公表されました。
平成25年度においては、「社会全体の言葉や言葉の使い方について」や「人とのコミュニケーションについて」あるいは「漢字を用いた語と外来語の意味・使い分けについて」等々、分類として7項目が設けられています。
例えば産経新聞はその社説(14年9月28日)で、「人と接する際、相手や場面に合わせて態度を変えようとする方か」との当該調査の問いを取り上げ、「変えようとする方だ」との回答が「60歳代の約28%などに対し、20歳代では約69%にも達した」として「若者の敬語観に感心した」と評しています。
あるいは先月26日付の読売社説冒頭では、「世間ずれ…世間を渡ってずる賢くなっている」、「煮詰まる…(議論や意見が十分に出尽くして)結論の出る状態になること」、「まんじりともせず…眠らないで」をピックアップし、夫々「世の中の考えから外れている」、「(議論が行き詰まってしまって)結論が出せない状態になること」、「じっと動かないで」というような誤った使い方を多くの人がしている点が指摘されています。
そして「いずれの表現も、若い年齢層ほど誤用が多い傾向にある」と続けられているわけですが、此の敬語の誤用ということでは例えば最近、「内の家内」と言うべきところを「内の奥さん」と言うような若者が結構いて、私は少し面食らってしまいます。
つまり、「他人に対して自分の妻をいうときに用いる」家内ではなく、「他人の妻を敬っていう語」である奥さんを自分の妻に対して用いるといった具合で、愚妻という語を用いよとまでは言いませんが常識の問題として、せいぜい家内という位の表現が適当ではないかと思います。
事程左様に、いま相当言葉が乱れているのでは?というのが私の実感ですが、他方上記した調査結果によると、「敬語の使い方では、不適切だったり、ふさわしくなかったりする表現に気づく人が増えてきている」ようで、今後「日本人の国語に関する意識や理解」が高まることを願う次第であります。
最後にもう一つ、今回の調査では「読書について」も様々な観点からの問いが為され、例えば「月に一冊も本を読まない人は47.5%」といった記事が先週も火曜日にありましたが、之に関しては今年3月のブログ『「読書時間ゼロの大学生4割超」について』でも指摘したインターネット接触時間量との関係も考慮せねばなりません。
但し、一冊の本を最初から最後まで読むということ、そして更に一人の研究者や一人の小説家の様々な本を最初から最後まで読むということによってのみ、その研究者や小説家の一つの人間性といったものを垣間見れるようなることに違いはありません。
そういう意味では、「新しい知識や情報を得られる」から読書をする(61.6%)というよりも、ネットでちょこっと齧るだけでは得難いその人の全人格的理解のために、一定の読書量というものは確保されるべきで、そういう読書が出来れば自分自身の人間的な成長に繋がると思います。




 

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