北尾吉孝日記

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08年より森記念財団都市戦略研究所が毎年更新している「世界の都市総合力ランキング」(Global Power City Index, GPCI)ですが、本年も先月9日発表され「東京は昨年に引き続き総合ランキングにおいて4位」となりました。
は『世界を代表する主要40都市を選定し、都市の力を表す主要な6分野(経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)と、さらに現代の都市活動を牽引する4つのグローバル・アクター(「経営者」「研究者」「アーティスト」「観光客」)ならびに都市の「生活者」という5つのアクターの視点に基づき、複眼的に都市の総合力を評価している』ものですが、東京は此の14年版で13年の大幅な「外国人旅行者数の増加により文化・交流分野でスコアを伸ばし、3位パリとの差を縮めている」という結果を得たようです。
日本のホテルやレストランで熱いおしぼりが提供されるなど他国では味わえないユニークな持て成し方・心遣いに外国人が気付くということ、あるいは四季折々のものを愛でるという日本人の伝統的習慣よりの日本人固有の豊かな感性に彼らが触れるということ---日本人に残っているDNA換言すれば日本的な民族特性といった他国では経験し得ないものを得ることが出来る、という側面もあるのだろうと思います。
例えば、昨年12月ユネスコ『無形文化遺産に登録された「和食 日本人の伝統的な食文化」の認定書を10日までに、ユネスコのイリナ・ボコバ事務局長が、下村博文文部科学相に手渡した』というニュースが今週月曜日にもありましたが、日本人の持つ繊細さは日本食の中にも現れています。
今であれば秋に相応しい絵柄の器に四季を辿らせるような紅葉を添えて出してくる、というふうに自然の美しさや四季の移ろいを表現すべく、我々日本人は季節の花や葉などで料理を飾りつけたり季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しむといった具合です。
日本政府観光局理事長の松山良一氏はある雑誌記事で、「日本の素晴らしさをひとつ挙げるとしたら何でしょうか」との質問に対し「日本人、日本人そのものですね」と答えられていますが、私の経験上そうした日本的な民族特性とも言われるような木目細かさをアプリシエイトする外国人は非常に多く、また日本に何年か住んだ経験を有する外国人の大体が日本好きであるように思います。
但し、より長いスパンで外国人が日本で生活して行くという場合、彼らにとって日本が働いたり学んだり住みたくなるような魅力的な国であるかが大事になりますから、これまでのように日本人が島国の中で、日本人だけで暮らして行くこと・日本人だけを相手にビジネスをして行くことが出来ない此の時代、そうした改善努力はマストであります。
日本の留学生受け入れ態勢がどの程度整備されており彼らに対してどれだけの配慮がなされているのかに関し、私は嘗て当ブログでも「寮や安アパートといったようなものが公的機関の支援により外国人留学生に提供されるというようなことは殆どなされてはいませんし、病院に行ってみても言語的障壁により医師と患者とのコミュニケーションが十分に行い得ないというような状況もある」と指摘したことがあります。
こうした問題は何も留学生に限ったものでなく、企業が優秀な人材を海外から確保し日本全体の外国人ビジネスマンを増やそうとする上でも同様の課題が浮かびあがってくるものと思われ、長期滞在でよりフォーカスされる此の言語・医療あるいは住環境等も含め日本は変わって行かねばならないのです(唯一つ医療水準が高いという意味で、日本は非常に良い国だとは思いますが…)。




 

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