北尾吉孝日記

この記事をシェアする

定期購読誌『いきいき』(14年7月号)のある記事に、「思考がもたらすものは、善悪を区別する能力であり、美醜を見分ける力です。私が望むのは、考えることで人間が強くなることです」というハンナ・アーレントの言葉が紹介されています。
そして当該記事には、彼女に学ぶ『「思考欠如」に陥らないための振る舞い』として「違う意見の人がいることを認める」や「事実と伝聞を見極める」等々の、筆者の見解が載っています。
此の「思考停止」「思考欠如」の類に陥らぬよう大事にすべきは、私が思うところ次の3つに大別されると思われますので、本ブログでは以下それらを挙げて簡単にコメントしておきます。
第一に、主体的に物を見ようとすること、あるいは誰かの発言と自分の考えを比して物を考えるということです。
本を読むにもさっと字を見るのではなく、「私はこう考えるが、なぜ著者はこのように考えるのか」という形で主体的に読むのです。
考えない人には主体性を喪失してしまっている人が多く、言葉として本を読むだけで何も考えない、あるいは何を読んでも直ぐに感化されるといった具合です。
第二に、考えるための訓練を常時して行き、考える習慣を身に付けるということが大事だと思います。
小説を読むにも自分を主人公に見立てて、「その場面に直面したら、自分ならどうするか」と常々考え、頭を使いながら読み進めねばなりません。
あるいは、ある企業不祥事の謝罪会見をテレビで見た時に、「自分がそこの社長であったら、こうした問題にどう処すべきか」「問題を起こさぬため、そもそもどうしたら良いのか」と常に様々考えるのです。
第三に、色々な事柄に対し好奇心を持って見たい・知りたいと思うこと、言い方を換えれば、閉じ込もった自分の非常に狭い世界だけで物事を考えないということです。
己の関心事にだけ日々触れているのではなく、それ以外の世界を見たり知ったりすることで、それが新たな考えというものに生きてき、また広がって行くことに繋がります。
多様かつ広範な見方・考え方が存する此の世の中、常に好奇心を持って動いて行かねば思考停止というリスクが生じてくるのだろうと思います。




 

(任意/公開)
(任意/非公開)



Copyright © SBI Holdings, inc. All rights reserved.