北尾吉孝日記

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御承知のように「第三の矢を断行する念押し選挙」は、自公「連立与党が全体の3分の2に当たる317議席を超える326議席を獲得して圧勝」という結果に終わりました。
安倍「首相の勝敗ラインは連立を組む公明党の獲得議席とあわせ、衆院過半数の238議席。与党執行部は(中略)270議席を目標に掲げていた」のですから、彼ら自身の事前予想を大きく上回った数字ということになるでしょう。
私として自民党単独で300議席位を得るのではと思っていましたから、改選前より2議席減の291議席ということで若干予想を下回りました。此の結果はやはり野党が野党としての体を成さず政権の受け皿たり得ぬが故、他に入れようという気が全く起こらなかったことに起因するものだと思います。
また今回、「投票率は小選挙区52.66%、比例代表52.65%。過去最低だった2012年の前回(小選挙区59.32%、比例代表59.31%)からともに6.66ポイント下がっ」てしまったわけですが、「自民300議席超える勢い」(朝日新聞)等々と余りにも早くからメディアがどんどんと「自民党の圧倒的な優勢を報じた」ものですから、投票率に対しても様々な面で微妙な影響を及ぼしていたのではと考えます。
「どの党が強くてどの党が弱い」「誰が強くて誰が弱い」といった類を余りにも報じ過ぎますと、その対象が本当に弱くなってしまう部分が当然あって、「あの人、どうせ負けるんだから、やっぱり入れないでおこうかな」というふうにもなり得ます。
こうした報道によりある意味世論(セロン、Popular sentiments:一時的な情緒的判断や漠然としたイメージに近いもの)が形成されて行き、結果として一部候補者には大変不利に働いてしまいますから、選挙に関する予想などというのも基本余り出すべきものではないでしょう。
今回「崖っぷち」だと散々言われ続けた小沢一郎氏を例に見ても、現に小選挙区できちっと勝利を収めて16選を果たしており、「選挙は結果を見るまで分からない」でこうした各候補者に関する情勢報道は極めて慎重な姿勢でなされるべきだと思います。
最後に一言、此の衆院選と同日に行われた最高裁裁判官の国民審査を巡る報道および方法の在り方、そして菅直人氏の「当選者の最後、475番目で比例区当選」に象徴される重複立候補の問題、此の2点を簡単に指摘しておきます。
前者に関し先ずその報道はと言うと、実施当日よりあれだけの時間を使い紙面を割く形での即時・詳細な選挙結果の報じられ方とは対照的なものであり、その事前報道も殆どなされず、結論についても記事らしい記事はなかったように思います。
また審査のやり方として、「罷免すべきだと思う裁判官の氏名の上の欄に×印を記入し、それ以外は何も記入してはならない」という現行の方法も可笑しなもので、選挙と同じように名を書かせる方式に改めるべきだと思います。
此の国民審査にあっては、「これまでに、罷免すべきだとする票が過半数に達したこと」はなく、23度目となった今回も5人全員が信任されたということで(投票率:50.90%)、仮に名を書かせるものと変更したならば、対象となる裁判官に関して皆もっと調べるようにもなるでしょう。
それから後者の重複立候補の問題ついては、「3本の矢」の内「第一の矢(金融政策)」と「第二の矢(財政政策)」を問うた2年前の前回衆院選の後、今回同様いつの間にやら比例復活を果たした菅氏を取り上げ当ブログでも指摘しました。
少なくとも民意の反映という観点から言えば、小選挙区での敗者が比例代表で復活するような今のシステムは何時までも続けるのは明らかに可笑しく、重複立候補を出来ないよう早急に選挙制度を改めるべきでしょう。




 

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