北尾吉孝日記

『偉大なるかな志村ふくみ』

2014年12月17日 16:45
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毎年11月10日、京都にて授賞式が執り行われる「京都賞(世のため人のためということを志し、生涯を通じて夫々の分野の仕事に打ち込んでこられ科学技術の進歩や人類の精神の進化に大変貢献された方を顕彰する制度)」は、本年第30回目を迎えました。
稲盛和夫さんが創設された本賞は30年間も続けられる中、今や日本における最も世界的な賞の一つとなり、また世界でも国際賞として非常に高く評価されるものに仕上げられました。
公益財団法人稲盛財団が主催する此の「第30回(2014)京都賞 授賞式」及び晩餐会の御招待を受けて先月私も参加させて頂き、受賞者夫々のスピーチを伺って稲盛さん年来の主張通りの立派な方達だと思いました。
今回選出された3名の内2名、ロバート・サミュエル・ランガー博士(Dr. Robert Samuel Langer…組織工学及び薬物送達システム技術の創出)、及びエドワード・ウィッテン博士(Dr. Edward Witten…超弦理論の推進による数理科学の新しい発展への多大な貢献)に関しては、科学技術の進歩に対し如何に貢献された方かを私自身も少しは存じ上げておりました。
唯お恥ずかしながら、今年度の受賞者の中で全く存知上げていなかったのが染織家の志村ふくみさんという御方、「民衆の知恵の結晶である紬の着物の創作を通して、自然との共生という人間にとって根源的な価値観を思索し続ける芸術家」です。
その受賞理由はと言えば、『多種多様な草木から染め出した色糸を語彙として、紬織に即興性を取り入れ無限に色を奏で響かせる独創的な美の世界を拓き、絶え間ない自然との交感と思索によって「人間存在を自然の中に織り成す柔らかな思想」に到達した』というものです。
私は今回の京都賞で初めて志村さんの御経歴を拝見し、所謂「人間国宝」(重要無形文化財保持者)であるということを知ったわけですが、正しく彼女は「日本人の宝だなぁ」というのが実感でありました。
本年9月、90歳になられた志村さんは何も見ることなく堂々とスピーチをやられ、そのスピーチ自体も大変素晴らしいものでしたから、私として非常に胸を熱くし志村さんのことをもっと知りたいと思い、翌日「GALLERY FUKUMI SHIMURA」という平安神宮近くのギャラリーを訪ねました。
そして、そこで買わせて頂いた御本を拝読し大変な感銘を受けたわけですが、これから後さらに2、3冊を読ませて頂き、より深く志村さんの人生哲学を学び理解を深めて行きたいと思っています。
ちなみに、私の母親も明日18日に卒寿を迎えるということでありますが、年老いても社会の範になるような立派な生き方が出来る人が今後益々増えて行くことを切に願うと共に、自分が年老いて行く時に「そう在らねばならない」との思いを非常に強くした次第です。

参考
※1:第30回(2014)京都賞 授賞式 – YouTube
※2:第30回京都賞記念講演会(思想・芸術部門受賞者志村ふくみ氏) – YouTube




 

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